本枯厚削鰹節

ていけん

2006年04月24日 01:41

 ↓はおれが使う事に決めた鰹節です。
 沖縄で出回っている大多数の鰹節は荒節という鰹節にとって最も重要と言える「カビ付け」という工程を省いた品物です。
 カビの作用で鰹の持つ臭みを旨みに変化させるので、カビ付けを行わないと臭みがそのまま残ってしまう事になります。その為荒節から出汁を取る時はあまり強く煮出さないように、また時間を掛けずにサッと取り上げる必要があります。そうしないと残っている臭みが酸味やえぐ味として出汁に出てきてしまいます。
 カビ付けをした鰹節はカビが中の水分を吸い出してカチンコチンに乾いて堅~くなっていて「枯節」と呼ばれています。これはもう旨みの塊のようなものなので時間を掛けてじっくり出汁を取りだしても雑味が出ません。しかも厚削りだと更に時間を掛けて煮出すのに向いていて濃厚でありながら雑味のない出汁を抽出する事が出来ます。
 能書きはともかく見た目が「美しい」の一言に尽きます!
 厚削りでありながらこの透明感に一目惚れでした(笑)。


 ↑は県内某スーパーにて売られていた削り節です。本枯れを謳っていたので良い物ではあると思いますがおれが取り寄せたものとは別物のような気がします。
 そのまま食べてみると一般的な荒節の削り節よりはだいぶマシですが、後味に微かにえぐみを感じてしまいます。

 以前農連市場周辺の鰹節屋を回って本枯の鰹節を探しましたが1軒だけ何年も前に仕入れてずっと売れ残っていた物があっただけでした。しかも厚削りにするには削り機の刃を半日がかりで調整しないといけない為対応不可との事でした。
 そこで県内で調達するのは断念しネットで探し回ってようやくおれの条件に合う商品に巡り会う事ができました。まとめて発注して送料をサービスして貰う交渉も取り付ける事ができたし本当にラッキーでした。ん~ネットって素晴らしい~(笑)!

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